フェレットは胴長短足の、可愛い顔をしたイタチ科の動物で、ペットとして人気があります。人懐っこい動物でとても賢いので、トイレのしつけもできます。
イタチは臭いがきついのではと思いますが、ペットショップで販売されているフェレットは海外から輸入されたものが多く、臭腺除去・避妊去勢手術が完了しています。
この記事ではこれからフェレットの、飼育を検討されてる方に、飼育時の注意点を解説します。
フェレットの飼育ポイント
フェレットは6年~8年の寿命と言われています。フェレットの適温は15〜24度、適切な湿度は40〜60パーセントで、28℃以上で熱中症の危険があります。
比較的、寒さには強いと言われていますが、極端な寒さや急激な温度変化は体調を崩す原因となるので注意して下さい。
ペットヒーターを設置する場合は、熱中症の危険があるので注意が必要です。外での散歩は不要で、毎日ケージから出す時間を設け、室内で遊ばせてあげれば十分です。
フェレットのケージ
ケージはフェレット用の高さがあるもので、柵の間から抜け出す事があるので、柵の間が狭い2.5cm以下の物がいいです。
ハンモック
フェレットは、揺れながら眠ることで安心して眠れます。寝床はハンモックを設置し、寒い時期は毛布を入れてあげればもぐって寝ます。
夜はケージを布で覆い、暗くなる環境を作ってあげましょう。
12時間明るく12時間暗いのが理想で、明暗の周期はホルモン分泌に影響し、その乱れは病気の原因となります。
フェレットのえさ
餌はフェレット専用フードをあたえます。フェレットは肉食の生き物で、食物繊維を消化することができないので、野菜や果物などを与えてはいけません。
消化時間が早く、こまめに食べる習性があるため、えさは常に容器に入れておいてあげましょう。
食べる量はフェレットが調節するので、食べ過ぎることはありません。
※フェレットに与えてはいけない食べ物
- 野菜(特にネギやニラなど)
- 乳製品(牛乳やチーズなど)
- チョコレート
- マカデミアナッツ
- タコ、イカ、貝類
- 果物
乳製品や果物、野菜などは消化不良を引き起こしやすいです。
また、マカデミアナッツは中毒症状を起こし、チョコレートは最悪の場合死に至る危険性もあるので、お部屋で遊んでる時に、誤って食べないように注意しましょう。
給水ボトル
玉を押すと水が出てくるものがおすすめです。
トイレ
フェレット用の四角く高さのある物、排泄する時に角にめがけて、お尻を高く上げてする習性があるので、高さが必要です。
トイレのしつけは排泄物を入れておけば比較的早く覚えてくれます。トイレにはフェレット用の砂を敷いておきます。
猫の砂を代用すると、誤飲した場合お腹の中で固まってしまうので非常に危険です。
フェレットの予防接種
犬猫を診てくれる動物病院はありますが、フェレットを診てくれる病院は少ないので、事前に探しておきましょう。
病院が見つかったら、生後1年のベビーフェレットは年に2回、2年以降の大人のフェレットは年に1回、ジステンパーワクチンを動物病院で接種します。
ジステンパーワクチンを接種していないと、ペットホテルの利用が出来ない場合があります。
蚊を媒体とするフィラリア症を予防する薬は、5月から12月まで月に1回投薬します。
フェレットのお世話
ペットを飼育すれば毎日お世話をしないといけません。
フェレットは、毛玉を吐き出すことができないので、週1~2回のブラッシングで、毛玉の発生を予防しましょう。
ブラッシング、爪切り、耳掃除といったお手入れも週に1度行いましょう。
エサやり
朝晩2回のえさを与え、新鮮な水を入れ替えてあげましょう。
トイレ掃除
朝晩の2回トイレ掃除をします。ハンモックやケージマットは1週間に1回程度交換しましょう。
定期的に掃除をすれば、動物の臭いは少なくなります。
遊び
フェレットが遊ぶ部屋には、誤飲しやすい物は置かない様にしましょう。
1日に30分~1時間程ケージの外で遊ばせますが、狭いすき間に入るのも好きなので、家具のすき間に入って、居場所がわからなくなることもあるので、飼い主は遊んでいるフェレットから目を離さない様に注意しましょう。
猫じゃらしのようなおもちゃを、用意すると楽しく遊びます。
フェレットの臭い対策
ペットショップで購入したフェレットは、性腺除去手術を済ませている事が多いですが、全身の皮脂腺から分泌する独特の臭いがあります。
週に1〜2度はハンモックを洗濯し、ケージの中も掃除をしましょう。
フェレット専用のスプレー式の消臭剤を使い、室内で遊ぶ場所があれば、その部分も消臭しましょう。
気づかないうちに服や部屋に、臭いがしみつくこともあるので、消臭対策をこまめにしましょう。
1ケ月に1~2回、ぬるま湯(37℃程度) でシャンプーします。シャンプー後にリンスを使うと、毛並みがふさふさとなりおすすめです。
シャンプーのしすぎは、皮脂が取れてしまうので、臭いがきつくなってしまいます。
噛み癖をしつける
フェレットは生後しばらくは、噛み癖がひどいですが、1歳くらいから落ちついてきます。
歯の生え変わる時期に、歯がむずむずして噛むこともあるので、噛んで遊ぶおもちゃも用意してあげましょう。
フェレットに噛み癖をしつけるのは、噛まれた直後にすぐに首の皮をつかんで持ち上げ、目を見て「ダメ」と短く叱りケージに戻して、数分放置を繰り返して下さい。
噛まれた指を抜かずに口に差し込み、数秒軽く押し付けるのもよいでしょう。
叱る時は絶対に名前で叱ってはいけません!名前を呼ばれることがストレスになります。遊びの途中でもし噛まれたら、すぐにケージに入れ噛んだら遊べなくなることを教えます。
感情的に怒鳴ったり、叩いたりしてはいけません。
フェレットの多頭飼い
フェレットは寂しがりやので、飼い主が留守にする時間が長いと、寂しがるので多頭飼いをする人もいます。
ただ、新しいフェレットが加わる事で、環境が変わりそれがストレスで、先住の子が体調不良になったり、気性が荒くなったりすることもみられます。
なので2匹飼う時には、時間をかけて慣らすようにしましょう。1泊2日位の留守なら、エサと水を多めに入れておけばお留守番もできますよ。
人懐っこくて賢いフェレットなら、ペットとして飼育できそうですね。